えび茶ゾーン

2014年10月6日

第924回


 授業をするとき、教員がレジュメを配るか、配らないか。教員の間でも意見が分かれる。レジュメを配らない教員は、授業の内容は学生が自分でノートを取る。そうすることで重要ポイントをまとめる訓練になる。ところが、レジュメを配ると学生がそういう努力をしなくなるからよろしくない、と主張する。レジュメを配る教員は、学生がノートを取るのに夢中になるあまり、授業内容の理解がおろそかになってしまう、そこで、重要なところはレジュメに書いて配り、学生が授業内容をより良く理解できるようにするべきだ、と反論する。

 筆者はといえば、レジュメ配布派である。難解な専門用語や概念はレジュメで説明し、学生の理解を助けたいと思うからだ。また、筆者の扱う学問では、結論に至るまでの過程を文章で説得的に表現することが特に必要であるため、参考になる文章をレジュメに記載して、学生がこれを読み、同じような文章を書けるようになってほしいという意味も込めている。

 ただ、レジュメが詳し過ぎると、学生はその記載内容を目で追うだけになり、自分でノートを取らなくなるという弊害もある。そこで、簡潔なレジュメにして学生が自分で書き込むようにするか、いっそのこと配らない方がよいか、などと悩みは尽きない。

 レジュメを配るか、配らないか。こんな単純な選択肢の背後で、学生に授業内容を理解してもらうにはどうしたらよいかを実は真剣に考えている。今学期も、学生の反応を感じながら試行錯誤してみようと思う (AKY)