えび茶ゾーン

2013年11月11日

第902回

 アメリカに暮らして半年になる。子どもたちが通う小学校では、今週は「Spirit Week」と呼ばれる週で毎日ドレスコードがあり、送り迎えが楽しい。

 月曜日は「Hat Day」。初日のハードルは低く、自分の好きな帽子をかぶる。火曜日は「Pajama Day」。起きたままの格好で登校してよいので、子どもだけでなく親もうれしい。もちろん、先生たちもパジャマやバスローブで授業をする。水曜日は「Crazy Day」。変な格好をする日で、シャツを裏表に着たり、靴下や靴を左右違う種類にしたり、おかしな髪型をしたり、それぞれに工夫をする。Tシャツを12枚重ね着した子や、妹の服を着た男の子もいた。木曜日は「Throw-back Day」。 時代をさかのぼった服装をする日で、難易度が高い。ヒッピーファッションの子が多く、校長先生はポニーテールで一昔前の高校生風に決めていた。最終日の金曜日には、学校が用意した同じTシャツを全員が着る。そして、先生も親も参加するマラソン大会で走る(歩いてもよい)。

 「Spirit Week」の目的は愛校心や結束を強めることだといわれるが、ただの楽しいイベントではなく別の意味があるのかもしれない。帽子といってもみんなそれぞれ。寝るときにパジャマを着ない人もいる。普通と逆のことをすれば変になる。流行った服は時代が変われば格好悪い。「普通」って何?「変」って何?「違い」って何?そんなことを考えながら、みんなと同じTシャツを着て走る。走れなければ、歩けばよい。多様性を学ぶ方法は、実はシンプルだ。 (R. H.)